第7章 自覚と覚悟

『えぇ。貴方が犠牲にしようとしたその命…。

その命が失われたときにおこる可能性のあること。

そのことをしっかりと自覚して、最後の最後……。

すべてが終わるまで禰豆子さんを守り抜きなさい。』


たった1人の残された妹なのでしょう？？と、優しく微笑む杏。


炭「は、はいっ！！」


今までも杏の笑顔は見てきたが、思わず顔が赤くなる炭治郎。


そんな炭治郎の元気な返事にふふっ、と笑う杏。


『さて、そろそろ蝶屋敷ですよ。』


話しながら行くとあっという間ですねー、と言いながら歩く杏。


杏の言葉に炭治郎が辺りを見回すと、見覚えのある景色が広がっていた。


炭（いつの間に…。）


『さて、炭治郎くん。もう1つ、真面目な話です。』


炭「は、はい…？？」


ふと、足を止め再び振り返る杏。


先程までとはまた違った重い空気を感じ困惑する炭治郎。


『いいですか？？』


炭「はい………。」


杏の圧に炭治郎は思わず身構える。


一体何があるのかと、炭治郎が頭を働かせていると、杏の口から思いにもよらなかった言葉が飛び出した。