第7章 自覚と覚悟
首を左右にブンブン振る炭治郎。
『私も用事がありますし、日輪刀を持たない人を夜中に1人で出歩かせるわけにはいきませんから。』
炭「は、はい…。」
納得した炭治郎を見て、上を向き飛んでいるサクラに声をかける。
『サクラ、蝶屋敷に連絡お願い。
炭治郎くんのこともね。』
サ「ワカッタワ!!」
バサッ、と飛んでゆくサクラ。
炭「連絡ですか??」
『えぇ。こんな時間に伺うのですから。
鴉を飛ばさずに行くのは無礼でしょう??』
炭「なるほど!!確かにそうですね!!」
あぁ!!と、納得する炭治郎。
杏(……呑気なものね。)
鬼に襲われたことなど忘れたかのような炭治郎の様子にため息をつく。
『サクラに感謝してくださいね。あの子が見つけなければ、貴方はあそこで死んでましたよ。』
炭「あ、あのときの鴉……。」
隠れていたとき、頭上を飛んでいた鴉を思い出す。
『では、少し真面目な話をしましょうか。』
杏の言葉に炭治郎は顔を上げ、杏の方を見る。
振り返った杏の顔にはいつもの笑顔はなかった。