第7章 自覚と覚悟
鬼「おい!!無視してんじゃあ…!!」
『こんな“夜中”に、“日輪刀”も持たないで、なにしてるんですか??』
2度目の無視をする杏。
“夜中”と“日輪刀”という言葉を強調する。
炭「そ、それは…。」
これにはさすがの炭治郎も言葉をつまらせる。
『あなたの身元は今……蝶屋敷ですよね??』
炭「は、はいっ!!」
鬼を見ながら炭治郎に話す杏。
『しのぶさんには言いました??』
炭「い、いえ……。」
『はぁ……。…そうですか。』
思わず大きなため息をつく杏。
『とりあえず、話はまた後でしましょう。
まずは…』
いまだに喚いている鬼の頸に日輪刀を向ける。
鬼「やっとオレの話を…」
『申し遅れました。鬼殺隊 桜柱 音白杏と申します。あなたのお命、頂戴しに参りました。』
鬼「なっ、柱!?」
丁寧な口調で軽く挨拶する杏。
杏が柱であることを知り、明らかに焦る鬼。
──ボトッ
鬼「……え??」
突如、視点が逆さまになり、しかも落ちていくことに目を見開く鬼。
炭(はやい!!斬った瞬間、刀身が見えなかった!!)