第7章 自覚と覚悟
杏の顔から笑みが消え、冷たい瞳を鬼へ向ける。
そんな杏の反応に思わず笑いを堪える不死川。
鬼「当たり前だ!!オレは元十二鬼月だぞ!!」
しかし、そんな2人の様子に気づかない鬼。
『そうですか。十二鬼月も落ちたものですね。』
鬼「なに!?」
「……あ、あの…??…え、きゃあぁぁぁ!!」
杏の様子がおかしいことに気づく女性。
しかし、声をかけてみるとその瞬間、枝から一気に飛び降りた。
『少し、ここで待っていてくださいね。』
「は、はい…。」
目を回している女性を木にもたれかからせ、不死川と鬼の方へと向きなおる。
『私も柱ですよ??もしかして、視力が落ちたせいで十二鬼月から外されたのでは??』
ニッコリと笑顔を貼り付ける杏。
鬼「なんだと!?嘘つくんじゃねぇ!!
テメェからは殺気がしねぇ!!
その男からは殺気しかしねぇのに!!」
杏に煽られ、喚き散らす鬼。
気づいたときには杏が目の前に迫っていた。
─ 桜の呼吸 参ノ型 狂い咲き ─
ほぼ4発同時の突き。
そして、体勢を崩したときに最も強い威力の突きを入れる計5発の突き技。