第6章 蝶屋敷
『きよちゃん、すみちゃん、なほちゃん。』
きよ、すみ、なほの3人が訓練場を出たところで声をかける。
き「杏さま!!」
す「いらしてたんですね!!」
な「書類仕事終わったんですか??」
パァァッと、顔が明るくなる3人娘。
そんな3人ににこっと微笑む。
『えぇ、何とか。
実は3人にお願いがあるのですが…。』
き「お願いですか??」
『えぇ。』
コテンと、首を傾げる3人娘。
3人に耳を貸すよう言い、小さな声で3人の耳元で囁いた。
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炭「お疲れ様でした…。」
負け続けて10日経ってしまった炭治郎。
とぼとぼと、訓練場をあとにする。
大分まいっているが、まだ心は折れていない。
炭(何で俺は勝てないのだろう。
俺とあの子の何が違う??)
訓練中のことを思い出し、部屋に戻りながら考える炭治郎。
炭(まず反射速度が全然違うんだ。
俺が万全の状態でも多分負ける。
匂いからしてまず違う。
柱の人たちに近い匂いがする。)
訓練に付き合ってくれているカナヲの姿を思い出す。