第6章 蝶屋敷
炭「どうしましたか??」
突然立ち止まった杏に首を傾げる炭治郎。
『カナヲちゃんになかなか勝てないと言っていましたね。』
炭「あ、はい。」
咄嗟に返事をした炭治郎だが、頭には“?マーク”がたくさんでている。
『せっかくですし、カナヲちゃんに勝つためのヒントをあげましょう。』
炭「本当ですか!?」
パァァッと顔が明るくなる炭治郎。
『えぇ。』
炭治郎の反応を見て、微笑む杏。
そして、人差し指を唇に当て、呟くように言う。
『“全集中常中”。
これができるようになりなさい。』
炭「ぜんしゅうちゅうじょうちゅう??」
再び、頭に“?マーク”を出す炭治郎を見てクスッと笑う。
『それじゃあ、おやすみなさい。
炭治郎くん、禰豆子さん。』
炭「あ、おやすみなさい!!」
禰「ムー。」
杏は軽く手をふって部屋を出ていった。
炭「ぜんしゅうちゅうじょうちゅう…。」
炭治郎の小さな呟きが部屋に響いた。
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