第50章 勝利と代償
祈「あの……このことは杏さまに伝えなければなりませんよね??」
し「…そうですね。ご自身のことですし、いずれはご自分で気づかれることだと思います。」
俯く祈里と音羽を見てアオイも俯いてしまう。
ア(杏さまを1番見ていたのは私なのに……どうして今日まで気づかなかったの??)
ぐっ、と唇を噛む。
し「……これから詳しく検査します。皆さんお話を聞かせていただいてありがとうございました。」
祈「……いえ。」
音「よろしくお願いいたします。」
サ「杏……。」
そして、検査が行われた。
杏(何の検査なのかしら。)
検査の目的は伏せられており、杏は不思議に思いながらもしのぶの指示に従って検査を受けた。
結果としては、それぞれ程度の差はあれど五感すべてが低下していた。
『そう……ですか。』
しのぶからの診断に杏は目を見開きながらも小さく呟いた。
杏(五感が……でも、失われていないだけいい方よね。カナヲちゃんは片目の視力を失ったそうだし……私は五体満足だし……。)
視覚や手足の欠損がある面々を思い起こす。