第6章 蝶屋敷
炭「アオイさんにはなんとか…。
でも、カナヲにはまだまだ敵わないです。」
『そうですか…。まぁ、カナヲちゃんは継子。柱であるしのぶさんに直々に指導を受けてますからね。その差は大きいでしょう。』
落ち込む炭治郎に冷静に話す杏。
炭「あれ??杏さん、羽織は…」
『あぁ…。少し破いてしまったのでしのぶさんが繕ってくれてるんです。』
違和感ありますか??と、続けながら袖を軽く振る杏。
炭(昼間も思ったけど、袖がヒラヒラしてて…)
思わず顔が赤くなる炭治郎。
禰「ムー。」
炭「あ、禰豆子。」
ベッドの方から声が聞こえ、炭治郎は慌ててそちらへと走る。
炭「禰豆子。覚えてるか??音白杏さん。
柱合裁判のときに会った人だぞ。」
『こんばんは。禰豆子さん。』
炭治郎に名前を聞いただけではキョトンとしていた禰豆子だが、杏が禰豆子に視線の高さを合わせてニコッと微笑みながら挨拶すると、反応を見せる。
禰「ムー!!」
『わっ、』
炭「ね、禰豆子!?」
禰󠄀豆子はベッドからぴょんっと飛び、杏に抱きついた。
杏に頬を擦り寄せ、ご機嫌のようだ。