第6章 蝶屋敷
し「でしたら、羽織は預かりましょうか。
繕っておきますよ。」
『いつもすみません。お願いします。』
しのぶの申し出に素直に羽織を脱ぎしのぶに手渡す杏。
杏は裁縫が大の苦手なため、羽織の修復はいつも隠やしのぶ、アオイがしてくれている。
し「いえいえ。
さぁ、竈門くんと禰豆子さんが待っていますよ。」
『はい。ありがとうございます。』
ペコリと頭を下げ、教えてもらった部屋へ向かう。
部屋の前に立つと、中から人の気配と鬼の気配を感じる。
しかし、感じる鬼の気配は彼女が知る先程まで見ていた鬼のものとは明らかに違っていた。
杏(…やはり、何かが違うのね。)
──コンコン
2人の待つ部屋の扉を叩く。
炭「杏さん!!任務お疲れ様です!!」
扉の向こうでは炭治郎が元気に迎えいれてくれる。
『夜遅くにすみません。眠たくはないですか??』
炭「はい!!大丈夫です!!」
夜遅くとは思えない炭治郎の元気さに少し驚きつつも部屋に入る。
『そういえば、機能回復訓練はどうですか??
勝てるようにはなりました??』