第6章 蝶屋敷
『あっ!!』
ふわりと跳んでカナヲを避けたあと、着地しようとすると床が汗で濡れていてすべる杏。
カ「っ!!」
カナヲはすかさず手を伸ばす。
炭「あっ!!」
炭治郎も思わず声をもらす。
しかし、
『あぶないあぶない。』
カ「っ!?」
炭「…え??」
善.伊「っ!?」
炭治郎たちには何が起きたのかまったくわからなかった。
炭(確かに音白さんはすべって体勢を崩してた…。
どうやって避けたんだ…??)
炭治郎が見たのはすべった直後、焦ることもなくカナヲの方を見ながら微笑む杏だった。
し「そこまでっ!!」
最後のチャンスを掴めなかったカナヲは床に座り込む。
カ「ハァハァハァ…。」
し「今回はかなり惜しかったですよ、カナヲ。」
乱れる呼吸を整えようとしているカナヲにしのぶが歩み寄る。
『えぇ。今までで1番危なかったですね。』
水の入った瓢箪をアオイから受け取った杏も2人のもとへ歩いていく。
し「杏さんは少し油断しましたね??」
『……。あ、カナヲちゃん。お水どうぞ。』
カ「あ、ありがとうございます…。」