第42章 集結する力
そんな彼女の元へ、伊黒が慌てて駆け寄る。
とてつもない無惨の攻撃。
これには悲鳴嶼も我が感覚を疑った。
悲(何だあの技は!?甘露寺は攻撃を避けたはず…!!)
そんな中、今度は瀕死の甘露寺と伊黒目掛け、無惨の攻撃が向けられた。
──カヒュッ
けれど、そんな事を彼等がさせない。
──ガガガガッ
悲鳴嶼、不死川、冨岡、杏の4人が無惨の攻撃を技で受け止め、その隙に伊黒は甘露寺を抱えて一旦その場から離脱した。
戦闘範囲から少し離れた場所で、他の治療に当たっていた鬼殺隊員へ甘露寺を預けた。
伊「手当てを頼む。」
「はい。」
甘露寺の怪我に青ざめる鬼殺隊員へ、伊黒は所持していたとある紙を彼に渡した。
伊黒「胡蝶…か、この紙を持ってるつり目の隊員を探せ。愈史郎という。側に医者がいる。」
治療しなくては甘露寺は助からない。
それ程の大怪我を負ってしまった彼女。
それでも甘露寺まだ立ちあがろうとしていた。、
甘「待って…私、まだ戦える…。今度は足を引っ張らないようにするから…。」
彼女の覚悟が痛いほど分かる伊黒は首を横に振る。