第42章 集結する力
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一方、走る禰豆子を懸命に追いかける鱗滝はどんどん距離を引き離されていた。
鱗(速すぎる!!最早、儂では追い付けぬ!!)
対し禰豆子は、無我夢中で走り続けていた。
禰󠄀「ハァ、ハァ、ハァ」
そんな禰豆子の目に、父の姿が向かうべき方向を指差しながら彼女を炭治郎の元へと導いてゆく。
しかし、指差す方は崖。
──ザッ
けれど禰豆子は臆する事なく、落ちたら人間であればひとたまりもない崖下へと飛び降りた。
鱗「…!!」
崖の先端までたどり着いた鱗滝その目の眩む程の崖に色んな感情を滲ませていた。
鱗(この高さを飛ぶとは…!!人間に戻る薬が効いてないのか…!?)
後を追うことを断念せざる得なくなった鱗滝はただ彼女の無事を願う事しか出来なかった。
鱗(禰豆子…!!)
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