第42章 集結する力
ゆっくりと瞼を開いたその先には、何人もの鬼殺隊の隊士たちがバラバラになって宙を舞っている姿。
何が起きたのか、理解するまでに時間がかかった。
隊「行けーーーー!!進めーーーー!!前に出ろ!!」
誰かの声が辺りに広がる。
隊「柱を守る肉の壁になれ!!少しでも無惨と渡り合える剣士を守れ!!」
「「「……!!」」」
その言葉で柱たちは今の状況をやっと理解した。
その声に続くように、次々と待機命令と言われていた隊士たちが柱や炭治郎を守るために特攻していく。
目の前で次々とバラバラに切り刻まれていく隊士たち。
その光景に後から特攻してくる者たちも二の足を踏みそうになる。
──…しかし、彼らも鬼殺隊。
再び誰かが、士気をあげようと声を出す。
隊「今までどれだけ柱に救われた!!柱がいなけりゃとっくの昔に死んでたんだ。臆するな!!戦えーーーーっ!!」
甘露寺は大粒の涙をこぼしながら必死に叫ぶ。
甘「駄目ーーーー!!みんなやめて!!」
そんな中──…
炭治郎もまた誰かに守られながら、懸命に足を動かす。