第41章 復活
状況は最悪だった。
愈史郎の予想とは違い、輝利哉様の指示を受けて退避していた隊士たちが次々と虐殺されていた。
予測を越えた速さで次々と隊士を喰っていく無惨に対し、くいな様とかなた様も懸命に声をあげる。
く「退がってください!!退がって!!」
輝「義勇はまだか!?」
か「逆方向です…。」
輝利哉様の叫びにも近い問いかけにかなた様が答える。
柱が辿り着く前にどんどん仲間を失い、無惨は回復していく。
誰の目にも最悪な状況。
輝(ああ…!!子供たちが次々と殺される。無惨が回復してしまう。)
ただひたすら、青い顔をして無限城の地図を見つめる輝利哉様。
対し無惨は、辺りに待機していた隊士達をひと通り虐殺し終えると、一息つくように言葉をこぼした。
鬼「もういい。誰も彼も役には立たなかった。鬼狩りは今夜潰す。私がこれから皆殺しにする。」
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傍観することしか出来ない自分の無力さに輝利哉様は打ちひしがれていた。
輝(間に合わなかった…。僕のせいだ。僕が采配をしくじった…。そのせいで大勢の人が虐殺される。)