第6章 蝶屋敷
──ガラッ
善「よろしくお願いしまーす!!へへへ。」
喧嘩の声がなくなったかと思えば、黄色い頭の少年に猪の頭の少年がやる気満々で帰ってきた。
おそらく、先程の言い合いは彼らがしていたのだろう。
そんな2人の後ろから明らかに疲れた様子の竈門炭治郎が歩いてきた。
スッと気配を消し、端の方から様子を見ることにした。
とりあえず、わかったことは黄色い頭の少年にはあまり近づかないほうが良いということだった。
初めて参加するという黄色い頭の少年から機能回復訓練が始まった。
──ギリギリ
善「ウフフフフフ。」
『……。』
3人娘による寝たきりで硬くなっている身体のほぐし。
今回が初参加ということは寝たきりの状態が長かったはずなのにあの笑顔…。
杏(ちょっとこわいわね…。)
顔を引つらせる杏。
炭(……。)
伊(あいつ…やる奴だぜ。
俺でも涙が出るくらい痛いってのに笑ってやがる。)
炭治郎は呆れかえり、伊之助は悔しがっている。