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【鬼滅の刃】復讐の血桜 

第39章 上弦ノ月陰る時



炭治郎の言葉が、笑顔が、玄弥の背中を押してくれる。


玄(やる。やる。やるしかねぇ。勝つことだけを考えろ。)


そう自分自身に言い聞かせながら玄弥は先ほど拾っていた黒死牟の刀の刃先を取り出した。


玄(俺は、兄貴を。師匠を。仲間を絶対死なせねぇ。)


その想いを刃先と共に飲み込む。


玄(また斬られた時に喰おうと思ってたがそんな弱腰じゃ話にならねぇ。攻めの姿勢を崩すな。)


ごくりと飲み込んだ玄弥。


すると、すぐに体の異変を感じ始めた。


──ドクン


刀を飲み込んだ際に切れた口も内臓も瞬時に回復する。


玄(髪の毛のときよりも遥かに気分が良い…。血の巡る速度がさらに上がった。回復速度もさらに増した。そして…南蛮銃。)


玄弥は自分の手元にある南蛮銃に視線も落とす。


自身の手から連なる肉の芽により、南蛮銃が変形していた。


玄(この感じ…俺は今血鬼術が使える…!!)


気づいてはいないが、黒く染まった目で黒死牟を睨みつけた。


そのとき、突然明瞭になった無惨の声が脳内に響いた。


黒死牟が無惨に話しているのも聞こえる。


その話の内容を聞いた玄弥は目を見開いた。


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