第37章 祈り
カ「あ、いいですね!!お互いの実力とか癖とかわかっていた方が合同任務のときも焦らずに済みますし。」
宇髄の提案にカナエは手を叩きながら賛同する。
『私も構いませんよ。今回の任務地もそんなに遠くないですし。』
悲「私も…大丈夫だ。」
冨「俺は帰…」
カ「よし!!冨岡くんも参加ね!!」
一同が賛同する中、カナエは1人帰ろうとする冨岡の袖を掴み、強制的に参加を決める。
『不死川さんも大丈夫ですか??』
どんどん話が進んでいく中、黙ったままの不死川に杏が声をかける。
不「…あァ。問題ない。」
杏はチラリ、と他の柱たちが話に夢中なのを確認し、呟くように返事をする不死川の横に立つ。
そして、真剣な表情で静かに口を開く。
『…私はお館様を敬愛しています。もし今後、お館様に対してあのような態度をとるつもりなのであれば容赦致しません。』
杏の真剣な横顔を見た不死川は頭を掻きながら口を開いた。
不「もうそんなことしねぇよ。……あの方は凄い方だ。今回でよく分かったからなァ。」
その返事を聞いた杏は不死川の正面に立つと、初めてニコッ、と微笑んで不死川に向かって手を伸ばす。
『改めまして、よろしくお願いしますね。不死川さん。さ、行きましょう。』