第37章 祈り
お「大切な人が笑顔で天寿を全うするその日まで幸せに暮らせるよう…決してその命が理不尽に脅かされることがないよう願う。例えその時、自分が生きてその人の傍らにいられなくとも。生きていて欲しい。生き抜いて欲しい。」
その言葉と共に、不死川の瞳から涙が溢れて止まらなかった。
────────────────── ────────
そんなこんなで終了した不死川にとって初めての柱合会議。
お館様が退室されたその瞬間から、柱たちによるお説教が始まっていた。
カ「どうしてあんな風に言うの??悲しいわ。」
悲しげに目を潤ませるカナエ。
悲「悪霊でも憑いているのではないか??お祓いに行こう。」
どこまで本気で考えているのかわからない怖すぎる悲鳴嶼。
宇「ないわー。あれはないわマジで。ひくわ。初対面であんなん。」
呆れたように腕を組む宇髄。
冨「……。」
少し離れたところでよくわからない視線を無言で向けている冨岡。
不「……。」
バツの悪さに俯いて黙りこくる不死川。
悲「音白。君もだぞ。」
『うっ、』
悲鳴嶼の厳しい声でカナエの後ろに隠れていた杏は肩を跳ねさせる。