第5章 花屋敷
先程まで不死川と話しているときに浮かべていた恐ろしい笑みではなく、柔らかい笑顔を杏に向ける。
『では、お気をつけて。
またいつでもいらしてくださいね。』
門の前まで見送りに行き、手を振る杏。
時「はい、それでは行ってきます。
お世話になりました。」
銀子と並んで帰ってゆく後ろ姿を見ながら微笑む杏。
そんな杏をじっと見つめる不死川。
不「それで??これからお前はどうすんだィ??」
『あぁ、そうでした。
これから少し町へ行こうと思うんです。
もし、暇だったら付き合っていただこうかと思いまして…。』
不死川に問われ、ようやく目的を思い出した杏。
食材を多めに買いたくて…、と最後に小さく付け加える。
不「いいぜェ。
荷物くらいいくらでも持ってやらァ。」
『ありがとうございます、不死川さん。』
不死川の答えにふわりと微笑む杏。
『それでは行きましょうか。』
不「あぁ。」
2人仲良く並んで町へ向かった。
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