第35章 春の足音
人形の凄まじい攻撃は、伊之助とカナヲを圧倒し童磨を追わせまいと凄まじい技を連続で放ってくる。
カ(どんどん押される!!奴を逃してしまう!!)
何としてでも留めたいカナヲは必死に考える。
カ(もう少し粘らないと…。何とかして奴を此処に留めなければ。あともう少しこの場に…。)
すると、扉の前まで来た童磨はあることを思い付いた。
童「そうだ。あと5体くらいこの子達出して、城に入ってきた鬼狩り達を倒させたら早いかも。うんそうしよう!!あんまり遊び過ぎると叱られちゃうし…。」
し「それでお前は高みの見物ですか。素敵なご身分ですね。」
ー 蟲の呼吸 蜂牙ノ舞 真靡き ー
童「うっわ、びっくりした!!全然気づかなかったよ。」
突然背後からしのぶに刺された童磨は毒を分解しながら楽しそうに振り向く。
し(あの人形をあともう1体でも出されれば私たちは終わりだし、5体も出されれば鬼殺隊は終わる。なんとかここで抑えなければ…。それに、あと少し……。)
そう考え冷や汗を流しながらもしのぶは笑顔で口を開く。
し「あの人形はもう出させませんよ。今いる1体はあの子たちがなんとかします。それまでは私がお前の相手をしましょう。」