第5章 花屋敷
杏の言葉によくわからないと言う顔をする不死川と時透。
『あと残りが9個なんです。
お2人にお土産で渡そうと思っていたのですが…。』
ここまでくれば杏が何が言いたいのかわかった2人。
途端に顔色が変わる。
『どちらかが5つでどちらかが4つになってしまうのですが…。』
不「5つ。」
時「5つがいいです。」
ほぼ同時に声をあげる不死川と時透。
時「…不死川さん、僕まだ14なんです。
譲ってくれません??」
先制攻撃を仕掛けたのは時透。
柱の中で最年少であることを利用する。
不「あァ??時透。お前こそ譲れ。
年上の言うことは聞いとくもんだぞォ。」
逆に年上であることを利用する不死川。
バチバチと火花を散らす2人。
その瞬間から2人のものすごい言い合いが始まった。
しばらくはキョトンとしていた杏だが、2人の服装が隊服であることを見て何かを思いつきこっそりその場を離れる。
一度外に出て敷地内にある道場へ向かう。
そこであるものを2つ取り、客間に急いで戻る。
そっと襖を開けると2人はまだ言い合いをしていた。
『あのー、』
不「んだァ。」
時「なんです??」