【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは…番外編
第2章 ONE PIECE FILM GOLD
それは、白ひげ海賊団始まって以来の大事件だった。
ドフラミンゴとの戦いを終えて、しばらく航海をした後隊長会議でマルコは言い放った。
「親父…金がねェよい」
『え?』
「は?」
あまりの衝撃に口が開いたままになっていた。
「グララララッ」
「笑ってる場合じゃないよい」
『今までのお金は…』
「エースが飲み食いに飛んでったな。」
「最近は船の襲撃もなかったからな…」
『えぇ!!早速問題発生!?…んー、1人当てがないこともないけど。』
お金…と聞いたときにぱっとくれそうな人は1人しか浮かばなかった。
「よい?」
「お前さん…電話するならここでかけろよ?」
『え?』
「そうだねい…前科があるからねい」
「グララララッ…そうだなァ…かけてみろォ」
『う、うん…』
親父様の部屋にあった電伝虫を持ち上げてコール番号を押した。
プルプルプル
[?はい、もしもし…]
『久しぶり?私だけどわかる?』
[あ、アン?何、どうしたの?]
『お金くれない?』
「お前誰に電話してんだよい」
「女か?」
「妬くなよ、マルコ!」
「うるせェよい!!」
私がかけているのは今、どこで何をしているかもわからない金持ちの友達。
[え、いくら?国家予算から…出す?]
『うーん…』
周りを見渡すと、口を開けたまま固まっている隊長たち。
「グララララ…今度はどこの権力者を誑かしたんだァ?」
『違う、友達!!』
「友達が国家予算なんか言うかよい!?!」
「ありえねェ…」
『お金持ちってか、裏の権力者?なの。』
「「「「はぁぁぁぁぁあ!?!」」」」
『ちょ、うるさい。あ、もしもしースイ』
[はいはーい。]
『国家予算まではいらない。けど、3億くらい欲しいんだけど、なんかいい話ない?』
[あ、それなら今目の前にテゾーロの船が…]
『テゾーロってあのカジノの?』
[そうそう。カジノなら稼げるでしょ?]
『確かに…』
チラリと親父様を見ると、グララララと豪快に笑っていた。
『ね、親父様いいでしょ?』
「グララララ…この船の一大事だ。勝手にしろォ」
『わーい!モビーは大きすぎて入れないから』
「俺!俺がいく!!」
『じゃあ、エースと…』
「俺もいくよい。あとは賭けに詳しそうなサッチとイゾウだねい」
「よし!任せけ!」
『んじゃ、決まりね!おーい、私たちもそっちに向かう〜』