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PHALAENOPSIS【ヒロアカ】

第8章 helpless~tigrisia~**


『はぁはぁはぁ』
「菜緒今日も良かったよ。来月の日程はまた送るね,これは次回の薬だよ。後お腹のスイッチもまた入れておくよ」
時刻は20時を回ろうとしていた。
1回終わるはずもなく何回もさせれれるため菜緒は疲れ果てていた。
父親はシャワーを浴びそれじゃ帰るね。と言って去っていった。

『はぁ~終わった。』
菜緒はようやく薬が抜けて頭もクリアとなっていた。
あの薬の作用は大体2時間程度それが切れると漸く菜緒の意識はしっかりしてくる
菜緒はまるで自分が汚いかのようにシャワーで身体をしっかり洗い流す
手錠をはめられ出来た傷跡も,噛痕の痛みもどんなに濡れても乱暴にされたら膣口痛みも気にしないくらいに菜緒は洗い流す。
その時の菜緒の表情は無。
死んだ魚のような目で鏡をみつめ
『私は汚い』
そう呟いて,タオルで身体を拭くわけでもなくべ汚れてない部分のベッドに横になり
どうしようもないと思いながらも
この時間は現実を受け止めるのには毎回時間がかかる
『酒坂さんが父親だったらよかったのに』
と菜緒はボソッというも
その表情は諦めたような表情をしていた
(そんなことできない,いや,頼めない)

『誰か助けてよ』

どうにもできないから助けを求めたくても
誰も助けられない現実
実際は十分に酒坂や居酒に助けてもらっているのに
これ以上自分は何を求めているんだという自分の愚かさ
大切な友人たちが辛い目にあったのに私は自分のことを優先するしかない現状を振り返り
『何言ってるんだろう私。本当は人に助けてなんて言う資格がないや』
と仰向けになり,腕で目元を隠し一筋の涙を流した。

少し時間がたち
菜緒は『帰ろ』と言って
再度化粧を軽くし,身なりを整え部屋から出て行った。
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