第19章 who is that girl~muscari~**
そんな事があったが、治崎は相変わらず菜緒を抱いていた
最近では所構わずになってきていたし、自分の手元から離れるようなら
「何処へ行く」
と聞いてくるくらいだ
今回、菜緒が逃がそうとしたのは治崎にバレたが菜緒は殺されることを覚悟したが何故か殺されなかった
それだけ治崎は菜緒に惚れてきていた
『廻さん、自分のフィールド入れたら優しいですよね』
「急になんだ」
『いや、親父さんのことといい思いやり強すぎて壊れてるっていうか』
「意味がわからんことを言うな」
『すみません』
「別に怒ってない。服を着せるぞ」
毎回菜緒がくたばっているのをみ服を着せてくれる治崎は面倒見が実はいいのではないかと思うくらいだった
実際に治崎の周りにいる組員からは親しまれる傾向にあるようだ
1人違いそうなのがいるけも
実際に治崎は腹の中では何考えてるかわからんが
『私、えりちゃんのとこ行ってきます』
「今度逃したら殺すぞ」
『行ってきます』
そう言って菜緒は治崎が言ってることを聞き流しえりの所へ向かった
トントン
「はい」
『やっほ!えりちゃん!あぁ今から実験はしないから安心して』
えりは菜緒が来たことでまた切られると思いビクッとしていた
「いっいえ。ごめんなさい逃げて、また1人死んじゃった」
『・・・そこで会った2人どうだった?』
「えっ?」
『あっ今から言うこと聞いたこと全部内緒ね!優しかったでしょ?』
「・・・はい。あんな風に触れられたことないくらい」
『・・・そっか。後少しの辛抱だからさ、後ちょい頑張ろうか』
「えっ?」
『私は何も出来ないけど、きっとえりちゃんにとっての素敵なヒーローがさもう時期来るから大丈夫。だから後ちょい頑張ろ』
「・・・はい。あの」
『んっ?なに?』
「菜緒さんのヒーローは来ないんですか」
『・・・どうだろうね。もう来ても遅いかな。ほら私実際えりちゃんにも酷いこと沢山してるから捕まる方だよ』
「私は菜緒さんも優しいと感じます」
『ふふ。ありがとう。けど私は助けなんていいの!えりちゃん、あとちょっと頑張って』
「わかりました」
『じゃあね』
そう言って菜緒は扉をしめた
『私のヒーローね』
一瞬相澤を思い出したがすぐに記憶の奥底に眠らせた