第10章 sports festival~iberis~
『勝己は私に優しいよね』
「あぁ?」
『なんだかんだ,私の心配して色々やってくれるし,私体調悪いしか言ってないのに冷えピタとか買ってるし』
「当たり前だろ,好き,嫌なんでもねぇ」
爆豪は好きなやつに優しくするのはと言おうとしたが言わなかった
(病人相手に言っても,今は頭働いてねぇだろうし意味がねぇ)
『てか勝己が無事で本当によかったよ』
「あぁ昨日のか,んなもんたいしたことねぇ」
『出久,大けがしたんだってね。担任も重症だったて話だし,先生たちもみんな行ったから全然たいしたことねぇじゃん』
「・・・別に,俺はけがしてねぇ。ただ」
『ただ?』
「俺はもっと強くなるそう決めただけだ」
『ふふ』
「なんだよ」
『出久と同じこと言っている』
「デクと一緒にするな。あいつよりも強くなって,俺はオールマイトを超える男になる」
『そっか。それは楽しみだ』
「あぁ。お前は俺を見守って応援しとけ」
『出久も応援するよ』
「そこは俺だけだろ」
『2人を応援するの』
「チッ!」
『まぁ今度の体育祭頑張ってよ』
「あぁ?体育祭?」
『勝己のクラスでは言ってないのかな。今度の体育祭あるよ,私は途中リタイヤする予定で観戦に回る予定だから応援するよ』
「まだ,なんも聞いてねぇな。てか,菜緒もちぃった~やる気だせよ」
『無理,暑い,だるい。それに体育祭はヒーロー科の一大イベントでしょ。これで見てもらわないと,ヒーローへ近づけないぞ』
「わかぁてる。俺が1位になるだけだ。てか菜緒もう喋んな。息がさっきよりあれぇ。寝ろ」
『だから,眠れないって』
「いいから目ぇつぶれ」
爆豪はそう言って菜緒の背中を優しく叩いた
それは菜緒が昔母に眠れないときに寝かせつけてでやってくれたものだ
菜緒は目をつぶりながら
『なんでも覚えてるね』
「だから当たり前だって言ってるだろ」
菜緒は小さい時3人で寝ていても眠れない時は母親たちが話しているとこに行き自分の母親に眠れないと駄々をこねてよく抱っこして背中を優しく叩いて寝ていた。
爆豪はその頃から,菜緒が誰かの腕で寝ているのが気に食わず,それは菜緒の母親でもあった。
それからは菜緒と寝るときは見よう見まねでやるようになり
それを覚えていた爆豪は今も昔と変わらず菜緒を眠らせた。