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【黒子のバスケ】帝光の天使(中学校編)

第6章 ー天使の穏やかなる放課後ー


そんなやり取りをしている赤司の表情は学校では見れないほど穏やかなもので、虹村は少し意外そうに目を見張る。

(ん?赤司ってもしかして…)

虹村の心にちょっとした気づきが浮かんだ頃、商店街に差し掛かった。
そこではゆく先々で声をかけられる赤司を見て、頼もしさを感じつつも先程から頭の中にある気づきを赤司に振ってみたくなった虹村はワンクッションとして桃井の話題を振ることにした。
赤司はマネージャーとして桃井を大きく買っていることがわかる。
しかし、話題が変な方向へ(自分のことに)向いてきたので調子よく方向転換をすることにする。

「バーカ。そもそもオレが聞きたいのはそういうコトじゃねーよ。他のマネに比べてスタイルいいってか胸でけーよなって話だよ」

今までの話から急に冗談めいた話題になったものだから、話題をすり替えたのだろうということは赤司はすぐに気が付いた。
そして、「でもアイツ、黒子のコト好きだよな」と話したことで虹村が何を言わんとしてこの話題を始めたのか赤司はおおよそ予想がついた。
だから、今後の桃井の恋の展開について「近すぎて――逆に見えなくなるものもある気がしているので」とコメントしたことには赤司自身苦笑しかけた。
まさに自分にも当てはまることだからだ。
そんなことを考えていると突風が吹いた。
それに驚いた母親が手を放してしまったベビーカーが坂道から滑走してくる。
咄嗟に乗っている乳児だけ抱き助けた。
申し訳ないがベビーカーは救うことはできず、大破してしまたが。
乳児を母親に返す。

「赤ちゃん、可愛い一」

と、先程九死に一生を得た母子に対する声掛けにしては暢気な律の声。
乳児の頬をつついてみたり、自分の指を握らせてみたりしながら母親と談笑している。
そのおかげか母の強張った雰囲気なども緩んでいた。
それを計算でやっているのであれば頭の下がることだ。

「赤司くん、赤ちゃん可愛いよー」

そう手招きされれば赤司も律に倣って乳児につつくことにした。
虹村はそんな二人を温かい目で見つめていた。
そこから少しして虹村とは別れた。

「虹村さん、さよーならー」

律はお友達にでもするように手をぶんぶん振っているが、虹村も律というキャラクターを把握しているだろうからもう窘めることはしなかった。
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