• テキストサイズ

【鬼滅の刃/煉獄】冬来たりなば春遠からじ

第4章  わっしょい



「そうだ杏寿郎さん、先日は助けてくださり本当にありがとうございました」

先日、義足が折れてしまい森で鬼に囲まれているところを、杏寿郎や炭治郎達に助けられたことを思い出して咲が言った。

「なんのなんの!だが、咲も気を付けろ!いくらかすり傷とは言え、君の血は鬼を引き寄せる。その後足の調子はどうだ?」

「はい、全く問題ありません。アオイさんは本当に何でもできる器用な方です」

「うむ、重畳、重畳!」

そう言って杏寿郎は嬉しそうに笑った。


二人が連れ立って歩いている内に、すっかり夜が明けた。

山の稜線の向こうから朝日が昇ってくる様は心まで明るくなっていくようで、任務が無事に終わったのだということを感じさせてくれるのだった。


煉獄邸に到着すると、玄関に出迎えにきた千寿郎がその大きな瞳をパッと輝かせて声を上げた。

「あっ、咲さん!お久しぶりです、お変わりありませんか?」

杏寿郎と瓜二つな容姿ながらも、まだまだ笑顔が幼い千寿郎のことを咲は弟のように思っていた。

「久しぶり!うん、元気だよ。千寿郎くんも変わりない?」

「はい!僕も元気です」

ニコニコと会話を交わしている咲と千寿郎のことを、横で杏寿郎も微笑みながら見守っている。

/ 525ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp