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【鬼滅の刃/煉獄】冬来たりなば春遠からじ

第20章  番外編 其の壱【R18含む】



布団の上で、額を汗で濡らした咲が助手の女性に背中を支えられながら赤ん坊を抱いていた。

「杏寿郎さん、元気な男の子です…!」

そう言って咲は、布にくるまれた赤くて小さな命を掲げるようにして差し出した。

その光景に、ワナワナと杏寿郎の体が震えだす。

「咲…!!本当に、本当によくやった!!よく頑張ってくれた!!」

咲が差し出してきた赤ん坊を、震える手で受け取る杏寿郎。

「うむ…うむ…よくぞ生まれてきてくれた!!お前は今日から煉獄桜寿郎(おうじゅろう)だ!!俺と咲の息子だ!!」

杏寿郎の大きな涙声に、咲の目にも涙が浮かぶ。

「咲、よく頑張ったな」

「咲さん、お疲れ様でした」

鼻を赤くした槇寿郎と千寿郎も、布団の脇に膝をついて声をかけてくる。

「はい…!はい…!お二人も本当にありがとうございました…!」

それから、男性陣の腕を一巡して腕の中に戻ってきた桜寿郎を見つめ、

「良い名をつけてもらいましたね、桜寿郎」

と咲も涙を流したのだった。

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