• テキストサイズ

【鬼滅の刃/煉獄】冬来たりなば春遠からじ

第20章  番外編 其の壱【R18含む】



まだまだ話は尽きないようだったが、とにもかくにも咲の診察をするので一旦杏寿郎は部屋の外に出ることとなった。

お政の診察はとても丁寧で、ぱっと見は男性のように大きい手もその動きには繊細な女性らしさが溢れ出ていて、咲に触れる動きはとても優しかった。

そのお政の診察により、咲は無事に妊娠しているということが分かった。

部屋に呼び戻した杏寿郎に、第一声でお政が、

「おめでとうございます若様。ご懐妊ですよ」

と伝えた。

それを聞いた杏寿郎の顔には、見る見るうちに笑顔が浮かんでいった。

「……!!よもやよもやだ…!!よくやった咲!!よくやったぞっ!!」

そう叫ぶやいなや、お政の目の前であるというのに、ガバッと杏寿郎は咲を抱きしめた。

「きょ、杏寿郎さん!」

恥ずかしさから咲が慌てて叫ぶが、そんなことを気にする杏寿郎ではなかった。

「そうと分かれば!」

杏寿郎の腕が咲の膝の裏に差し込まれる。

「妊婦は体を大事にせんとな!!」

はっはっはっ!!と、まさに「若様」と呼ばれるに相応しいような笑い声を上げて、杏寿郎は咲の体を横向きに抱き上げたのだった。

その勢いと力強さに呆気に取られる咲とお政。

だが、笑い続ける杏寿郎があまりにも嬉しそうなので、次第に二人もつられて大きな声で笑ってしまったのだった。

/ 525ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp