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【鬼滅の刃/煉獄】冬来たりなば春遠からじ

第20章  番外編 其の壱【R18含む】



「…うぅ……じ、実は、最初に入れる時は、圧迫感といいますか少し痛いこともありました…」

ポツリポツリと話し始めた咲に、杏寿郎はようやく納得行ったという顔をして大きく頷く。

「やはりそうか」

うむうむ、と頷いている杏寿郎に、咲はガバッと乗り出すようにして言う。

「でも!!それ以上に、杏寿郎さんと繋がれて幸せな気持ちの方が大きくて、辛い思いなんて全くしていませんでしたよ!!」

大きく見開かれた咲の黒い瞳が杏寿郎を見つめる。

「それに、最初さえ過ぎてしまえばその後は痛みなんて全然無くて!ただただ気持ちよくて幸せで…!!」

その声は普段のものに比べると随分と大きく、穏やかな咲が突如見せた勢いに、杏寿郎の大きな瞳は更にまん丸に見開かれる。

その顔を見て、自分がとんでもないことを大声で力説しているということに気づいた咲はハッとして顔を赤らめるが、その後も少し声のトーンを落として言葉を続けた。

「…それに、今日は全く痛みが無くて、本当に本当に幸せな、まさに天にも昇るような気持ちでした」

そう言って咲は、杏寿郎の顔を見上げニコッと笑う。

その言葉と笑顔に、杏寿郎の顔にも満面の笑みが浮かんだ。

「それは良かった!!勉強した甲斐があったというものだ!」

勢いよく言い放たれた杏寿郎の言葉。

隠し事をできない杏寿郎の素直な性格がアダとなった決定的な瞬間であった。

「え?べ、勉強ですか…?」

勉強って、どうやってやるの…?と咲の脳内で瞬時に考えが巡っているのが、杏寿郎にも手に取るように分かった。

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