第5章 俺達が一緒に
目的の村に到着するとそこにはすでに炭治郎の姿があり、咲に気づくと手を振りながら駆け寄ってきた。
「咲もこの任務に招集されてたんだね。よろしく!」
明るい声で炭治郎が言う。
「はい。精一杯サポートさせて頂きます」
咲が頷いているところへ、炭治郎を追いかけるようにして善逸と伊之助もやって来た。
「咲ちゃ~ん!エヘヘ、久しぶり。元気だった?」
頬を染めて妙に体をくねらせながら善逸が言う。
「お前、今日は足折るんじゃねェぞ、咲!」
フンス!と猪の被り物から勢いよく鼻息を吹き出して言う伊之助。
その言葉を聞いて、善逸が驚きの声を上げた。
「えっ!?伊之助が名前間違えずに呼んだんだけど!??どしたのお前、何か変なもんでも食った!?」
「はぁあ!?俺様をナメんじゃねェ、紋逸!!名前ぐらいちゃんと呼べるわ!!」
「いや、呼べてないからね!?」
ギャアギャアと言い合いを始めた二人の首根っこを炭治郎がつかまえて、まるで弟達を叱るような口調で言う。
「やめないか二人共!」