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どんな世界でも女神は笑う。【D.Gray-man】※停滞中

第9章 アクマを狩る少年


所は変わり、警察署。

目が覚めるモア。


「おぉ、モア、気が付いたか。」

「あれ、ここは。」

「署だ。」


髭を生やした男性警官がモアの腕を引き立たせる。


「警部!モア巡査が気がつきました!」

「入れ!」


中から声がして、2人で中に入る。


「そうだ、チャールズが。」


やっと状況を理解したのか、モアが言う。


「わかっとる。」

「今、容疑者を取り締まってる所だ。」

「え?」


モアが声を上げる。
警部は資料を取る。


「名前はアレン・ウォーカー」


アレンと呼ばれたあの少年はモアに会釈する。

ドン!勢いよく机を叩き立ち上がる警部。


「お前がやったんだろう!」

「ひぃぃぃぃ。」


警部の威勢に軽く涙目で悲鳴を上げるアレン。


「やってませんってば!なんでそうなるんですか。僕は気絶したお巡りさんをここへ運んできただけなのに。」

「お前、現場にいただろうが!あやしい!それにこの手、真っ赤じゃねぇか。」


警部はアレンの左手を取る。
確かに真っ赤である。


「あ、いや、これはもともと。」


べり、

警部が引っ張ったことによりアレンの左手を隠すように巻かれていたものがとれる。
その手を見てモアが息を飲む。


「な、なんだこれは。手になに埋め込んでるんだ。全く、とんだイカレ野郎だ。親からもらった体、大事にしろよ。」


アレンの左手の甲には緑色に光り輝く十字架が埋め込まれていた。


「あ、あの。この少年は事件が起こるまで自分と一緒でした。」


モアが言うとアレンは安心したよう。


「なに!?」

「警部、犯行現場にはかなり大型の銃器とみられる弾痕が残っております。しかしながらこの少年の所持品は、猫1匹と小さなトランクのみ。今のところ現場からそれらしき銃器は発見されとりません。」


髭を生やした男性警官が警部に耳打ちをする。

ドン!

また警部が勢いよく立ち上がる。


「なぜ気絶などしたー!モア・ヘッセ巡査ーー!」

「も、申し訳ありません。」


モアは小さく言う。


「現場に居ながら犯人の姿も見ておらんとは。」


警部が呆れたように言うと、アレンが手を上げる。


「あの、僕、犯人知ってます。」
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