どんな世界でも女神は笑う。【D.Gray-man】※停滞中
第5章 認める。
「日本語って難しいよな。喋るのはなんとなくできんだけど、読むとなると読み方一緒でも漢字違ったりしててややこしいさな。ジジイに読めるようにしろーって言われるけど、覚えるの得意なオレでも苦労するもん。」
「そうでもないよ?」
「それはアユムが日本人だからそんなことが言えるんさ。」
自分の知識だけで読めそうなものを本棚から抜いて読んでみる。それでもやっぱり途中で躓く。
「あれ?ぼく日本人って言ったっけ?」
「ジェリーが前に言ってたさ。」
「アユの本ってこんなに少なかったっけ?」
今まで入り口のところで部屋を見渡してたリナリーが言う。
え、今、少なかったっけ?って言ったさ?つまり、まだまだあるってこと!?
「あぁ。あんまり読まないのはこっち。」
アユムはそう言って、ベッドのしたの引き出しを開けた。
そこには大量の本。
「うわ、まだこんなにあったんさ!?量すごいな。」
「まだあるよ?」
そう言ってアユムは今度はクローゼットを開ける。
コートがぶら下がってる奥にまた本棚。
「え、、」
もう絶句。
オレも相当、本読んできてっけど、こんなに持ってない。
オレが読むのはもっぱら資料ばっかだしな、
アユムの部屋にあるのは、ほとんどが小説みたいだった。
「やばいでしょ?自分でもこれはいくらなんでもありすぎかなって思うんだけど、日本語の本欲しくて、各地の本屋ほとんど回って手に入れましたー!」
アユムは少し自慢げに話す。
「マジすげぇよ。」
ため息まじりにこぼす。
「あのさ。私はあんまり関係ないのにこんなこと言うのもって感じだけど、修練場行くんじゃなかったの?」
「「あ。」」
アユムとハモる。
「本題なのに忘れてたさ。アユム行くぞ!」
オレはアユムの手を引いて外に出る。後ろからリナリーもついてくる。
「ちょ、待ってよ!速いー」
アユムは文句言いながらも笑ってるからよし。このまま修練場へレッツゴー!!