どんな世界でも女神は笑う。【D.Gray-man】※停滞中
第19章 恐怖の心霊屋敷
しばらくすると、屋敷が見えてきた。
が、その周りにたくさんのAKUMAたち。ここから見えるだけでも、10体近くはいる。
ぼくはラビのイノセンスから手を離して、その場に浮かぶ。そして、腰のホルダーから『2つの棒』を取り出した。
「まさか、ここから攻撃するつもりさ?」
「もちろん。向こうはまだこっちに気付いてないし、その方がいいでしょ?ラビはそこで見てて。」
ぼくは思いっきり『2つの棒』をAKUMAに向かって投げた。ちゃんとどっちに跳ね返るかも計算して投げてるから、1回投げただけで、3体破壊する。それが両手分あるわけだから、一気に6体。あとの4体ほどのAKUMAたちはこっちに気がついて向かってくるけど、まだ遠いからぼくの攻撃の方が速い。
つまり、全部破壊したってこと。
全部レベル1だったから簡単。
「さすがさ。よし、じゃああのお屋敷に行きますか。」
ラビの言葉に頷いて、またラビのイノセンスを掴む。
そうして辿り着いたお屋敷の外見は、いかにも感が満載で、逃げ出したくなるくらい不気味だった。
「ねぇ、ほんとにここ入るの?」
「しょうがねぇだろ。それが任務さ。」
そう言って、進むラビのマフラーを掴む。
「ぐぅっ!」
急に首がしまったのか、変な声を出すラビ。
ぼく悪くないもん。勝手に先に行こうとするラビが悪いもん。
「何するんさ!首しまっちまうだろ!?」
「勝手に先に行かないでよ。ただでさえ怖いのに、1人にされたらぼく怖くて死ぬ!」
「人は怖くて死にません!あぁ、もう。わかったからそこ掴むのはやめろよな。これでいいだろ?」
ラビはそう言って、ぼくの手を取ると、そのまま進んでいった。
「言っとくけどな、オレだってめちゃくちゃ怖いんだからな。それでもやっぱり、女の子に先行かせるわけにはいかないから頑張って進んでるんさ。わかったか?」
「う、うん。」
ラビが言ってることは多分ほぼ頭に入ってない。右から左にそのまま流れてる感じ。
なぜかって。だって、今、ぼく、ラビと手繋いでるんだよ?もうパニック寸前だよ。
手汗とかかいてないかな?