どんな世界でも女神は笑う。【D.Gray-man】※停滞中
第18章 キョウダイ初共同任務
昨日助けた父娘も宿を出てきて、進み出した。
2人がスキーを使っていたので、アユムたちも使ってみることに。
「ほんとにこれで行くの?」
「あぁ、これの方が早いだろ?」
正直のところ、アユムはスキーを使うのに反対だった。理由は単純……できないから。
「お兄ちゃん、やったことあるの?できるの?」
「やったことはないですけど、やってみなきゃわからないじゃないですか。」
「確かに。」
「バランスさえ取れれば大丈夫さ!」
ラビのアドバイスを聞き、早速滑ってみる。
「わぁぁぁ!!助けてーーー!」
滑り始めた途端にアレンは転がり落ちて行ってしまった。
普段から空中に立ったりしてるアユムはバランス力があったため、スピードはそんなに出せないものの、転ばずに進んでいった。
アレンが転がった先には父娘がいた。
「この先は村の人たちも足を踏み入れない所だそうです。どんな危ないことがあるかも知れません…。引き返した方がいいですよ。」
「あれを独り占めする気か?」
父親はそう言って、踵を返す。
「ぼくらが探してるのは復活の葉じゃないんですよ。」
アユムは父娘に向かって言った。それにアレンが続ける。
「理由は言えませんけど、別のものです。僕らはエクソシスト。AKUMA退治専門のクラージマンです。」
そんなアレンの言葉に父親は呆れる。
「悪魔ね、そんなものいるわけない。」
「復活の葉があるなら、悪魔だっているんじゃねぇの?」
「どっちにしろ、やめた方がいいと思いますよ。死者を復活させようなんて、きっと後悔します。そんなこと願っていると、つけ込む奴もいるし。」
「お前に何がわかる!?」
父親はアレンに食ってかかる。
「逆になんでわからないと思うの?行こ、ラビ、お兄ちゃん。」
アユムは最初にみんなに聞こえない程度に呟いてからアレンとラビに声をかけた。
きっとアユムの最初の言葉は誰にも届いていない。