どんな世界でも女神は笑う。【D.Gray-man】※停滞中
第15章 ぼくからラビへ
【リナリーside】
ラビの誕生日当日、アユの姿が見えなくて兄さんに聞いたら、「アジア支部にお届けものしてもらってるー」なんて言うから一瞬兄さんに怒りを覚えたけど任務なんだからしょうがないかもしれない。
いや、でも、兄さんがもうちょっと計画性を持って仕事すればアユを雑用みたいに使わなくても良くなるわけだからやっぱり兄さんが悪い!
あんなに頑張ってプレゼントを選んでたアユがかわいそうよ。それにラビもアユを探してるみたいだし。
夜になって、もう今日中には帰ってこないかなって思ってた矢先にアユが室長室に飛び込んで来たときはびっくりしたわ。でもあの様子だと、ラビのために帰ってきたのかなって思って思わず笑っちゃった。
「リナリー?どうしたんだい?」
急に笑っちゃったものだから兄さんに心配されちゃった。
「なんでもないわ。ただ、恋する乙女だなぁって思ったの。」
「え!?アユムちゃん、恋してるの!?誰なの?」
「そんなの見てたらわかるでしょ?今日はアユにとって大事な日なのに兄さんが雑用を頼むからアユはあんなに急いで。かわいそうよ。」
「今日が大事な日?……っ!?まさか、ラビかい?」
「ふふふ、どうかしら?」
私は兄さんの質問には答えずに、アユが持ってきてくれたものを開けて見てた。
「もう、バクちゃんも懲りないな。リナリーは僕のだぞ!」
兄さんがそんなこと言ってるのは無視よ。