どんな世界でも女神は笑う。【D.Gray-man】※停滞中
第15章 ぼくからラビへ
「ズボンやスカートは全部黒。Tシャツは全部無地の白。一体どうしたらこんなことになるわけ?てか、女の子のタンスにスカートが1着ってどうなのよ。あと、Tシャツも。なんでこんなに全部おんなじなの?もう少しオシャレしたいとかそういうことは考えないの?髪型もそうよ。そんな無造作にただまとめただけで。神田の髪の方がサラサラしてる分綺麗よ!!」
リナリーは早口で言い切った。
最後の神田の方が綺麗発言はちょっと傷ついた。しょうがないではないか、ユーちゃんの髪の毛はサラサラストレート。ぼくはちょっと癖っ毛。ユーちゃんと同じくサラサラのリナリーにはわかりっこないだろうけど、癖っ毛は大変なのだ。
「よし、今日は洋服も買いに行くわよ!こんなのほっとけないわ。とりあえず、ズボン脱いで!こっちのスカートに履き替える!あと、Tシャツもそれよりこっちの方がかわいいから着替えて。」
ぼくはリナリーに言われた通りに着替える。確かにさっきのTシャツはなんの特徴もないただのTシャツだった。でも、リナリーに渡されたTシャツは左右の裾に切り込みが入っていて、前と後ろの長さが違っていた。スカートもプリーツが細かく入っていて、動くたびにヒラヒラとなびく。
ぼく的にはこのスカート、ヒラヒラするのがうざいんだけどそんなこと言ったら、リナリーの蹴りが来そうなので黙ることにした。
「髪の毛もやってあげるから座んなさい。」
リナリーに言われた通りに机の椅子に座るとリナリーが後ろから髪の毛をいじる。
「はい、できた!」
ぼくは椅子から立ち、鏡を覗く。
「うわ、すごい。」
左右から編み込みしてきた髪の毛をただ後ろでまとめただけの簡単な髪型だとリナリーは言うが、生まれてからポニーテールしかしたことのないぼくにとっては、本当にすごいと思った。