どんな世界でも女神は笑う。【D.Gray-man】※停滞中
第14章 巻き戻しの街
「ノアの一族。人間、」
アレンは左目でAKUMAたちを見る。それぞれのAKUMAには魂が見える。
「シー!ロード様(たま)シー!知らない人にうちらのこと喋っちゃダメレロ!」
「えー?なんでぇ?」
「ダメレロ!大体今回こいつらとロード様(たま)の接触は伯爵様(たま)のシナリオには無いんレロロ?レロを勝手に持ち出した上にこれ以上勝手なことすると伯爵様(たま)にペンペンされるレロ〜」
例の傘、レロが嘆く。
「千年公は僕にそんなことしないもん。物語を面白くするためのちょっとした脚色だよ。こんなんくらいで千年公のシナリオは変わんないって」
ロードはリナリーの座らせられている椅子の肘掛けに座りながら言う。
アレンは自分の左腕を釘ごと動かそうとする。
釘が打ち付けられている所がどんどん黒く変色しても気にせずに動かす。
そして左腕腕を解放することに成功する。
ロードもレロもちょっと驚いてる様子。
「なんで、人間が。なんで」
「なんで怒ってるのぉ?僕が人間なのが信じらんない?」
ロードはアレンに歩み寄り、抱きしめる。
「あったかいでしょ?人間と人間が触れ合う感触でしょ?僕はロード・キャメロット。正真正銘の人間だよ?」
「同じ人間なのに、どうして。同じ人間なのに!」
アレンは自分に抱きつくロードに左腕を突きつける。
「同じ?それはちょっと違うなぁ。」
ロードはアレンの左手を掴み、自分の顔を斬りつける。
「自分から、」
アレンは驚いた。
でもロードは死なない。皮膚のない不気味な顔でアレンを睨む。
「僕らはさぁ、人類最古の使徒、ノアの遺伝子を受け継ぐ超人なんだよね。同じじゃないよ。お前らヘボい人間とは違うんだよぉ!」
ロードの顔が元に戻る。
ロードはアレンから離れ、宙に浮かんでいた蝋燭を操る。
その蝋燭たちがアレンの周りに刺さる中、一本の蝋燭がアレンの左目に当たった。