どんな世界でも女神は笑う。【D.Gray-man】※停滞中
第14章 巻き戻しの街
あのやつれた女性が家から出てくると、街の子供たちが指を指す。
「あー!不幸女が出てきたぞー!くらえ!」
子供のひとりが蛇を投げつける。
だが、女性は、すっ!と華麗に避ける。
「うわーこいつ避けやがった!」
「ふん!31回も同じタイミングで投げられたら、そりゃ覚えるわよ!」
アレンはそのやりとりを少し呆れた様子で見ている。
しかし、女性の言葉に少しだけ反応する。
「はぁ?投げたのは今日が初めてだい!」
子供たちは初めて投げたという。
「♪〜ミランダミランダ、不幸のミランダ。モテない、暗い、どんくさ〜い。今日も仕事探し?どうせまたクビさ〜♪」
子供たちが歌って駆け出す。
(どうしてみんな、この異常事態に気づかないの?)
ミランダはため息を吐いて歩き出す。
(この後は馬車に泥水をかけられて、家に帰って…)
ミランダはこの後起こるであろうことを考えてまた落ち込むが、後ろを振り向くと、化け物、否、AKUMAが。
(今日は違うことが起きたわ!でも、この化け物はなに!?)
AKUMAはミランダを壁に押さえつける。
(私、殺されるの?今日は今日じゃなかったの?)
「イノセンスはどこだ?」
「その人を離してください。」
AKUMAはミランダに問う。
すると後ろから声。
イノセンスを発動させたアレンだ。
アレンの左手は進化して、剣の形を成している。
AKUMAの攻撃をかわすアレン。
「また新しいのが出てきたわ。あの黒服も今日とは違う。私、今日から抜け出せたのね!?」
ミランダは歓喜の涙を流しながら上機嫌で路地から飛び出す。
アレンはAKUMAを倒す。
一方、ミランダは街中でスキップをしていた。
(今日が今日でなくなったわ。私、やっと抜け出せたのね!)
それでも馬車に泥水をかけられる。
(やっぱり今日も同じ。)
ミランダの気持ちはまたどん底へ落ちるが、振り向くとアレンを見つけた。
(あの人がいる。私の今日を変えてくれた人。)
アレンはリナリーと待ち合わせのパブに入る。
それを見たミランダ、
「ちょっと待ってーーーー!!」
叫んで追いかける。