第5章 重なる身体
「っはぁ、はぁっ、はぁっ」
視界がチカチカとして意識を何とか保つ
杏寿郎に初めてキス以外でイカされた
それが私をなんとも言えない感覚に陥らせる
「可愛かったぞ、冬華」
「きょう、じゅろぉ...」
もうここまでしてしまったら欲しい
杏寿郎のモノが欲しい
人間はなんて欲望に忠実なのだろう
さすがにその時ばかりはそう思った
「さ、体を流して頭を洗いなさい俺は.」
「杏寿郎っ...」
これ以上はさすがに不味い杏寿郎はそう思ったらしく話を逸らすようにしたが無駄だった
「冬華、これ以上はダメだろう」
「いいの、シたい」
ダメだと眉を寄せる杏寿郎だが私はもう完全にスイッチが入ってしまっていて今更不完全燃焼なんて出来るわけない
「杏寿郎が、欲しいの...私のナカに杏寿郎の入れて欲しいの」
素直な気持ちを伝えると背中に当たっている杏寿郎のモノが大きく熱くなった
「だが...」
と、まだ渋る
「お願い、私もう我慢できないっ」
そう言って杏寿郎に深く激しいキスをして杏寿郎のモノを優しく握る
杏寿郎はそれで完全にスイッチが入ったらしい
目つきが変わった
ギラギラと欲に飢えた雄
その目に見つめられ私の下がきゅんとなった
「もう止められないぞ」
「いいわよ、後悔なんてしないから」
「よもや、そんなことをどこで覚えたんだ?」
「内緒」
杏寿郎の口にぴとりと人差し指を当てて煽る
「俺の知らないところで冬華はどうやらイケナイ事を覚えたようだな」
不敵な笑みを浮かべる杏寿郎
このまま風呂で続けても良かったが千寿郎が来たら困るということで続きは部屋ですることとなった
体が疼いてしょうがない私たちは一目散に髪を洗って乾かすと千寿郎にもう寝ると伝えて部屋へ戻った