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金曜日の放課後図書室で【鬼滅】

第4章 相対する2人


ふわりと私を抱きしめる杏寿郎



「良かった、俺はてっきり冬華と先輩が男女の関係になっているのではないかと心配した」



どこまで察知能力が高いのだろうか

背筋がヒヤリと凍った



「そんな事しないわ、先輩には彼女がいるし...私には杏寿郎だけだと言っているでしょう?
愛しているのは貴方だけよ」



私も杏寿郎を抱きしめ返す



「その言葉が聞けて安心した」


「もし私が先輩とそういう関係だったらどうするつもりだったの?」



念の為聞いてみると



「俺は先輩を殺してしまうかもしれないな...

冬華の事もどうしてしまうか分からない、己の荒れ狂う感情のままに君をめちゃくちゃにしてしまうかもしれない」



優しい声色で恐ろしい事を言う杏寿郎

肌が粟立つのを感じた



「すまない、怖がらせてしまったか?」



私の顔を見ようと抱きしめてる腕を緩めようとする杏寿郎
でも私は真っ青であろう自分の顔を見られたくなくてぎゅっと抱きしめる力を強めた



「...少しだけ」



そう答えると私の背中をトントンとして落ち着かせようとしてくる

誤魔化すように肩にグリグリと額を押し付ける

そして一言



「本当にごめんなさい」


「次からはやめてくれ」


「うん...」



そう答えるのを聞くと私のことを横抱きにして部屋を後にした杏寿郎



「え!?杏寿郎?どこに行くの!?」


「冬華は俺のものだ、いつまでも冬華にほかの男の匂いが着いているのはとてつもなく気分が良くない!!
風呂に入るぞ!!」



先程の雰囲気はどこへやら威勢よく発すると風呂場へ直行する

まさか、一緒に入るつもりなのか?

それは益々まずい



「一緒に入るの?」


「問題ないだろう!!性行為をダメとは言われているが風呂に入るのはダメと言われた覚えはない!!」


「でも、恥ずかしいわ!」


「あと2年もすればお互い嫌というほど体を重ねるのだ!今のうちに見慣れておけばあとが楽だろう!!」



もうダメだ、どう言っても杏寿郎は私と一緒に風呂に入るつもりらしい

これ以上拒否すると怪しまれるから素直に一緒に入るしかない

だが、この前のように先輩の精液が垂れてきたら即刻アウトで私は死亡だ


どうか垂れてこないように祈りながら私は杏寿郎に抱えられたまま風呂場へ着いた
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