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*裏切りの夕焼け*

第1章 夕日


翌日

私はあれから早めに眠った。
臨也とはもっと居たかったが、我が儘を言っても迷惑だから我慢する。

そして今、教室のドアの前…

靴などの私物は全て自分で持って帰っていたので、異常はない。が、ドアにバケツが挟んである。

…キセキの世代はまだ来てないし、きっと他の奴らだろう。

「(ボソッ)池袋に帰りたい…」

こんな私の呟きは、ある人物達に聞こえてしまったようだ。

赤「やあ。おはよう。…入らないのかい?」

「いや、入るけど…」

もしかしてこいつ等、気づいてないのか?

青「入るんならさっさと入れよ。…おせぇから、先に入るぜ?」

…青峰が教室に入ろうと…!!!ダメじゃん!!!

私は、青峰がドアを開いたのと同時に、体全身で青峰を廊下に押し退ける。

バシャッ…

青「!!!いってぇ…てめぇ、何すん…!!!!」

キセキ「!!!」

ク「引っかかりやがった!ざまぁみろ!」

可「皆…ほどほどにしようよ?」

ク「ダメだよ!可菜ちゃんは優しすぎるんだから!!」

…クラスの奴らの笑い声や罵声が聞こえるが、今はそれどころじゃない。

「…っ………………」

あいつら、水に硫酸か何か混ぜて仕組んでたな…青峰を退かして正解だったか…

が、かくいう自分も…この回復力をもってしても、全身から硫酸を浴びたんだ…痛いとか言うレベルじゃない

誰かが駆け寄って来た。…黄瀬涼太か…って、今来られたらヤバイ…

黄「大丈夫っすか!!?」

「来ないで!!これ、水じゃないから!!!絶対触っちゃダメ!!!」

キセキの世代だけでなく、クラスの奴らも驚いているようだ。

青「アイツ…これが分かってたから…」
赤「…………青峰、お前が保健室まで連れて行ってやれ。場所も分からないだろうしな…」

青「…分かった。」


赤司と青峰がそんな話をしてる中、私は他の人が硫酸を触らないように、制服のブラウスの袖を破り、硫酸を処理していた。

クラスの奴らは、皆無言だ。

「(ボソッ)…痛っ………」

そして私は、痛みや痺れを堪えながら立ち上がり、保健室へ向かおうとする。

青峰がついて来てる…どうしよ…

私、大丈夫かな…?この時、私は怪我とは違う事を心配していた。
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