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俺様主君といたずらな恋

第10章 君と見たい未来


ひなこside

「ひなこ…?」

"ほっといてほしい"

そう伝えたばかりなのに
懲りもせずまた私の名前を呼ぶ声に


ため息をつきながら振り返り

「だから…もうほっといて…」


そう言いかけた言葉は
強引に引き寄せられ腕の中で
行き先をなくして


静かな部屋の中で
耳に押し当てられた大倉さんの
心臓の音が聞こえてくる…



ドクンドクン…



「あの…私さっき言いましたよね?
抱きしめないでって…?」


「うん…聞いた。」



ドクンドクンドクン…



「だったら何でこんなこと
するんですか…?」


「ひなこには

俺が今こうしてる理由…

本気で分からへんの…?」



ドクンドクンドクンドクン…



「分からないです…」


「はぁ…」


そう小さくため息をついたあと
大倉さんは私の目を見つめて



「いい加減気づいてくれへん?

俺はこんなに体全部で伝えてんのに…」



なんて訳の分からないことを

言い出して


その目から逃げるように

顔を逸らす私の頬を両手で捕まえると



ゆっくりと顔を近づけて

唇が触れる直前



「早く気付かへんと…

もっともっといじめるで…笑?」


そう言って笑うと

優しく私にキスをした…。
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