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俺様主君といたずらな恋

第7章 動き始めた時間


丸を追い出した後


何もなかったかのように

後片付けを始めるはひなこを無視して

ソファーにどかりと座り

残っていた緩くなって炭酸の抜けたビールを

喉に流し込むと苦味だけが口に残り

なんとも言えずまずい…



苦味に眉間にシワを寄せていると

そんな俺の隣に

ひなこはふわりと腰を下ろして

俺の手からビールの缶を取り上げて

冷たく冷えた水を手渡すと



「今日は飲み過ぎですよ笑?

なんかずっと不機嫌だし…

丸ちゃんのことも急に追い出すし…

何かあったんですか?」


なんて…

不思議そうな顔で

俺の顔を覗き込む



人の気持ちも知らんと

無邪気に俺を見つめるその目に



なんだか少し腹が立って



「誰のせいやと…思ってんの…?」



そう小さく呟いて

ひなこな手を引き寄せると



"へ…?“


なんて情けない声をあげながら

ひなこのは俺の胸の上に倒れこんできて



慌てて起きあがろうとするひなこの体を

ギュッと抱きしめたら



不思議なことに…



ドクンドクンと心臓が跳ね上がり

さっきまでは憎たらしかったひなこが



愛おしく思えてくるんやから

不思議なもんやわ…笑
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