第6章 君を守る盾
大倉side
雑誌の撮影の合間
楽屋に戻った俺のスマホには
ひなこからのメッセージが
届いていて
そのメッセージを開くべきか
やめるべきか悩んでたら
いつものごとく
背後からこっそりと近づいてきた丸に
「悩んでるなら見てしまえ!」
なんてふざけた言葉と一緒に
伸びてきた丸の指に開かれるまま
ひなこからのメッセージを開いてしまって
慌てて画面に視線を落とすと
そこには
短かくて
すごくひなこらしい文字が
並んでいた
『もし心がお腹を空かせて
苦しいときにはごはん食べにきてもいいですよ』
「なんやねんそれ…
全然意味わからわ…笑』
そうぽつりと呟いた俺に
「そう?
俺にはひなこちゃんの優しさが
ひしひしと伝わってくるけど…?」
そう言って俺の肩に
触れる丸の手はあったかくて
「お腹空いたなぁ…
丸…俺…ひなこに会いたいわ…
すごく今ひなこに会いたい…笑」
そう言って情けなく笑う俺の背中を
ペシリと勢いよく叩いて
「やっと素直になったか…笑」
なんて泣きそうな顔で言うから
こっちもなんだかつられて泣きそうに
なりながら…
「痛いねん…丸笑!」
そう言って丸の背中を
勢いよく叩きかえしてやった笑