第1章 Welcome to Japan
ぱっちりと目を覚ます。
いつもと変わらない、黒い天井。
けれど、いつもと違い、人の気配がして目を覚ます。
「Good morning.お目覚めかしら?眠り姫。」
視線を声の主へ移す。ここ数週間見ていなかった、安心する女性がベッドの脇に座っていた。
「おはよう、ベルモット。」
ベ「いい子ね。起きて早々に悪いのだけれど、仕事よ。」
その言葉にベッドから上半身を起こし、ベルモットの傍へ寄る。
「ベルモットは一緒?」
ベ「勿論一緒よ。フォーギヴン。」
フォ「そう、なら良かった。」
そう言って、ニコリと微笑む。
誰かと一緒の仕事は、ベルモットがいい。皆は少し微妙な顔をするけれど、私にとってはベルモットが一番安心する。
ベルモットはと言うと、少し困ったように笑った。
ベ「いつもと違うお仕事なの。出来るかしら?」
フォ「ベルモットが教えてくれるんでしょう?なら、多分大丈夫。それに、ボスだって無理な仕事は渡してこないでしょう?」
少し首を傾げてそう告げると、ベルモットは優しく頭を撫でてくれる。
ベ「えぇ、そうね。きっと貴方なら、初めてでも大丈夫よ。」
フォ「ふふ。頑張るね。」