第3章 過激な部活動勧誘
放課後。
部活動に多少の関心を持った舞は、部活動一覧のプリント片手に、鞄を背負って善逸と共に教室を出た。
「舞、部活どこ入るか決めた?」
「ううん、まだ。今日見学しに行こうかと思ってる」
「俺も行こうかなあ」
最初はどの部活動を見学しようか、とプリントを見ながら悩む二人だったが、部室が教室から近いという事もあり華道部へと向かうことにした。
可愛い女の子いるかなぁ、ウィッヒヒ、なんて気味の悪い笑みを浮かべている善逸に舞は心のどこかで既視感を感じていた……。
その時だった。
「おい、我妻」
「ぎゃっ!!??」
善逸を背後から呼び止めた人物。それは、体育教師・冨岡義勇であった。
冨岡義勇…それは、授業がスパルタすぎるためPTAから苦情が来るというトンデモ教師。
現在では、教育委員会が動くかもと噂されている程やばい状況に陥っているが、本人は全く持って気にしていない。
寧ろ、心外!!と言葉を返す程。
そんな教師が、善逸に一体何の用なのだろうか
「今日の風紀委員の当番はお前だ。さっさと校門に出ろ」
「え"っ!!嘘嘘嘘嘘!?!?ヤダァァーーーッッッ!!!!」
冨岡にズルズルと引き摺られて行く善逸に舞は少しだけ微笑んだ。
(冨岡さん、口下手なのは変わんないなあ……)
1人残された事に多少寂しさを感じたが、1人なら時間を気にせず見学ができるだろう。と、気楽に考え再び歩き出した。