第7章 文化祭という名の…
そして無事にエントリーをしてくれた生徒全員を紹介出来た。今から午後4時、つまりあと3時間後に優勝者が決定する。結果は実行委員が開票してくれるみたいだから、あたしたちは今から自由時間だ。とりあえずクラスの手伝いをと思い教室に戻ると、そこには景品切れのため本日は終了しました、また明日お越しくださいとの看板があった。そして読み終わったと同時に狙ったかのように肩を叩かれた。茉実だった。
茉実「お疲れ様、朱音。遊びに来たけどもう終わったみたいだね?」
『茉実!お疲れ様。ミスコンが終わったらもうこのあり様だよ。茉実は終わったの?』
茉実「ううん!私は今休憩中なんだ!ねぇ朱音!どこか遊びに行こうよ!」
茉実に誘われてあたしは素直に頷いた。久しぶりに茉実と二人だと思う。どうやら同じ思いだった茉実があたしの腕を掴む。
茉実「行く!久しぶりに、朱音と二人が良い!」
『うん!じゃあ今日は誰が来てもずっと二人でいようねっ!』
それから茉実と二人でいろいろなクラスを見て回った。藍や翔君のクラス、捺美よ雅のクラス、優希と明君のクラス、そして凜子のクラス。汐音先輩のクラスも見た。一通り知り合いのクラスを見て回ったが、まだ時間はたくさんある。せっかくだから帝光のところにも行こうと茉実が言った。あんなに毛嫌いをしていた帝光の人に自ら会いに行こうと言った茉実を見て、成長したなと素直に思った。
とりあえずさつきのクラスに行こうと決まった。さつきのクラス、くりーみぃ☆クレープにさつきの姿は無かった。あまりにもさつきが楽しそうにあたしたちの元にやって来ていたから、あたしはこの時まで忘れていた。さつきは帝光の人たちに良く思われていないことを。