第7章 文化祭という名の…
男生徒「あ、月バスも買いました!サインしてください!」
彼は去年全中を優勝した時のインタビューであたしが乗っている月刊バスケ、通称月バスを持っていた。するとクラスメイトの大西くんがやって来た。
大西「すいません、この店は射撃をする店なんで。そういうのはご遠慮ねがいたいのですが」
それが気に食わなかったのか、男子生徒は怒り出した。
男生徒「はぁ!?俺らは客なんだぞ!金だって払ってんだ!どうこうそようが勝手だろ!」
喧嘩はダメだって言おうとしたら、最近では聞きなれてしまった声が通る。
「何をしてるんだ」
男生徒「あ、赤司…」
そこには征ちゃんを先頭に、涼君たちキセキの世代がいた。男子生徒は征ちゃんを見た瞬間、怖気づくように逃げて行った。そして同時に女の子たちの歓声が上がる。
『ありがとう、征ちゃん』
「いや、僕の方こそすまなかった。帝光の生徒でありながら、場をわきまえていなかったからな」
「遊びに来たッスよ、朱音っち!」
「これを当てればこの景品がもらえるのか?」
「緑間君はラッキーアイテムが確保したいだけですよね」
「朱音ちーん、あのお菓子が欲しい~」
「おい、朱音!勝負するぞ!」
それから彼らはあたしの勤務交代時間ぎりぎりまで教室にいた。おかげで1組の射撃屋は大繁盛。只でさえ多かった客の何倍もの客が入ってしまい、景品の個数はもう片手で数えられるものとなっていた。クラス代表の大西くんにコソッと伝える。
『キセキの皆が来てくれて、思った以上に早く終わったね!午後からは皆遊べそうだね!』
大西「あぁ!だけど半分は若槻効果でもあると思う」
大西君の言った意味はよく分からなかったけど、時間がきたために征ちゃんと一緒に中庭に向かった。それと同時にキセキのみんなも帰ってしまい、嵐が通ったような傷跡を残して客は一人残らず帰ってしまったらしい。