第2章 鈴城中学校女子バスケットボール部
『あつーい!』
凜子「いや、それあたしたちの方だから!朱音ってば本気出すんだもん!私も朱音と同じチームになればなぁ…」
優希「凜子、それは言わないの。雅だって頑張ってたじゃん」
雅「いいの、優希。PGとして朱音に及ばないのはウチが一番分かってるから」
凜子「わー!違うよ、雅!そういう意味じゃなくって!」
茉実「お腹すいたー!」
捺美「…Zzz」
藍「捺美ー!お願いだから家に着くまで我慢して!」
いつの間にか審判をしてくれていた藍と一緒に、皆で体育館にモップをかける。それにしても…
『まーた今日は随分と遅くまでやっちゃったね。ごめん』
時計の針は9時半を指していた。女の子ということもあり、いつも皆を遅くまで残さないようにしていたのに…
凜子「なーんで朱音が謝るの?あたしたちは久しぶりに朱音とゲーム出来て楽しかったからさ!」
茉実「ねぇ朱音!せっかくだから皆でマジバ行こうよ!久しぶりにさっ♪」
捺美「!マジバ…行きたい!」
優希「わ!なっちゃんがマジバに食いついた!」
雅「6人で行くの久しぶりだねー!」
藍「しかもこんな遅く!朱音を護らなきゃ!」
…ちょっと待って。勝手に進んでいった話を落ち着かせようと声をかけるが、皆は聞く耳を持たない。これ以上皆を遅くまで連れまわすのには限界がある。
するとあたしの肩の上に手が乗せられる。茉実だ。
茉実「だーいじょうぶ!もうたまには息抜きも必要、でしょ?」
全く…この親友はあたしの考えが分かるらしい。
『…みんな、親さんにはちゃんと連絡するんだよ?』
「「「「「はーい!」」」」」
こうしてあたしたちは学校の近くにあるマジバへと足を運んだ。